借金癖が付きやすい
皆さんは今までに「一度借金をすると、それをまた何度も繰り返す」ということを聞いたことがないでしょうか。
これは決してでたらめとか適当な言葉ではないのです。 実際に借金返済をしていた人に話を聞くと、一度きりの借入で終わったというパターンは非常に少ないのです。 でもこれはいったいなぜなのでしょうか。
はたから見ると借金返済というのは非常に苦しいものであり、早くそれから自由になりたいと思うのが自然なのではないでしょうか。 ここには借金返済者の独特の感覚というものが関係しています。 具体的に考えてみましょう。
お金を持つことによる安心感
一般的にカードローンなどの契約というのは、大体10万円という単位で行われます。
つまり一瞬にして数十万円の現金を手に入れることができるのです。 多くの人にとってそのような大金が手元にあるというのはあまりある経験ではありませんので、まずは興奮します。 特にお金に困っているのであれば、深い安心感を感じることもあるのです。
この手軽さというのは、まさに借金が病み付きになる一つの要因になります。 さらに借金を完済した後も一つの「違和感」というものに襲われることがあるのだそうです。
通常、何年もかけて借金は返済することになります。 ですから返すということが自分のライフスタイルの一部になり、返済が無いと少し手持無沙汰にも感じてしまうのです。 これは不思議なものですよね。 借金の返済中はきっと誰もが「早く支払いが終わればいいのに」とストレスを抱くのに、それを無くしてしまうと一気に喪失感まで感じることがあるというのです。
その一方で、借金が無くなると今まで返済していたお金が手元に残ることになります。 そうすることで一気にお金が増えたように錯覚してしまい、その使い方も非常に荒くなることが考えられるのです。
支出がそのように増えていき、やがて手元のお金が無くなるとまた借金をしたいという願望に駆られるわけです。 こう考えてみると人間というのは本当に不思議なものですよね。
借金を払っている時の苦しさというのは簡単に忘れてしまうのに、お金を得たときの高揚感などはいつまでも覚えているわけです。 ぜひ皆さんも初めての借り入れを利用する時には、このようなことを覚えておいてください。
何度も借金を繰り返す悪い癖を防ぐには、当然のことながら強い自制心というものが必要になるのです。